高速バスの予約サイトを運営する会社「工房」(埼玉県川口市)が、1万4006人分の乗客名簿が入ったCDを紛失していたことが23日、わかった。名簿には氏名や電話番号、性別が記入されている。これらの個人情報は暗号化されておらず、誰でも見られる状態だという。
同社によると、紛失した名簿は東京から盛岡などに向かう9路線の7月運行分。岩手県陸前高田市など被災地に向かう便も含まれていた。8月2日にCDを入れた封筒を都内のバス会社に発送したところ、4日に宅配した佐川急便から紛失したとの連絡があった。佐川急便によると、都内の営業所で仕分け作業をした際に所在がわからなくなったという。
工房は12日から、紛失の事実をホームページ上に掲載。対象者には順次、メールや電話で事情を説明しているというが、報道機関などに発表はしていない。同社の担当者は「お客様に個別に対応した方が良いと判断した」と説明している。