6月30日に開通した北京―上海高速鉄道で7月10日夜、雷雨による停電の影響で19本の列車に2時間程度の遅れが出た。
乗客の情報によると、10日午後に北京南駅を出発したG39号列車が、現地時間午後6時50分に山東省の泰安駅に到着後動かなくなったという。この乗客は「いつ運転再開するか分からず、列車内は混乱していた。列車長は『信号がない』と原因を説明していた」と語った。
停車から約50分後の午後7時41分に運転再開したものの、遅れは次第に大きくなり、乗客の目的地である浙江省杭州駅に到着したのは定刻より1時間48分遅れの午前0時33分だった。以降の列車にも大きな遅れが生じ、一部の列車では冷房が完全に止まってしまったという。
北京鉄道局の関係者は「山東省内での激しい雷雨により停電が発生した」と原因を説明。高速鉄道を設計した専門家は「今回の事故は列車自身の品質とは無関係」と語った。
新民網は、遅延の発生した列車の乗客からは主に3つの不満が出ていたと伝えた。最も不満が大きかったのは、乗務員が情報を把握できていなかったこと、2つ目は空調システムの不備、3つ目は食料や「VIP用しかない」という毛布などの備蓄不足だった。
2回目のトラブルは7月12日。電力供給設備の故障で緊急停止。
7月13日午前には、江蘇省常州市で故障し、走行不能となった。
乗客は鎮江南駅で別の車両に乗り換え、同日午後5時(日本時間同6時)ごろ、約2時間半遅れで北京南駅に到着した。
開通後、わずか半月足らずで3回もの大きなトラブル。
中国鉄道省は事態を重視し、故障原因の分析を急いでいる。
PR