初めてこのCMを見た時、何のCMかと思いきや、歌唱力の素晴らしい美少年ミゲル・ガーレイロの口から飛び出した、まさかのフレーズ「消臭力」。
その発音は日本人の耳にもしっかり聞きとれ、ポルトガル人が発する言葉としてインパクトのあるオチに、CMとしてのクオリティの高さを感じる。
そもそもこのCMは、東日本大震災の発生を機に、既に準備が進められていたCMを中止してまで急遽制作されることになったもの。
企画から制作までわずか2週間と限られた時間の中、東日本大震災に対するエステー株式会社からのお見舞いと復興への希望が隠れているCMが話題を呼んでいる。
ちなみにバックに広がる雄大な街並みは、ポルトガルのリスボン。
リスボンは1755年に大地震と大津波で6万人以上の犠牲者を出した街であるが、CM制作者がその事実を知ったのは、後からだというから驚き。
震災直後から続いた企業CMの自粛が徐々に解けていく中、メッセージ性の強いこの消臭力のCMに、とあるweb調査の結果、分かったことが、震災後、印象がよくなったテレビCMのベスト3に、エステー「消臭力」が選ばれている。
首都圏在住の女性20代~40代まで計180人を対象に調査。
震災後のテレビCM(最もよい印象のテレビCM、その他印象に残ったCM)の解答としてベスト3が以下の通りとして報告されている。
調査期間は2011年6月17日~21日。
・サントリー「上を向いて&見上げてごらん」
・SoftBank「お父さんシリーズ」
・エステー「消臭力」
ちなみに、このCMには日本語版も放送されている。