人気FTPクライアントソフトウェア「FFFTP」の開発が終了となり、今後はバージョンアップされないことがわかった。公式サイト「Sota's Web Page」および、開発者の曽田純氏がブログ「Sotaの雑記」で発表している。
1997年に公開されて以来、多くの愛用者を抱える「FFFTP」は、FTPサーバにファイルを転送するためのWindows向けフリーソフト。主にウェブページを作成・更新する際に使用されるソフトだ。純国産かつフリーウェアのFTPクライアントソフトが少なかった当時、有料ソフトにも劣らない機能を備えた「FFFTP」は、瞬く間にWindowsの定番ソフトの仲間入りを果たした。しかし、2008年にはサポートを中断。昨今は改訂頻度も少なくなっていた。
曽田氏のブログによると、今回の開発終了宣言は「FFFTPの開発を継続していくモチベーションが保てなくなった」からだという。もともとは自分で使うために開発を始めたソフトだったが、「思いのほか良い出来だったので、他の方にも使ってもらえるように」とネットで公開したところ、「私の予想を超えて」大勢が使うソフトに成長。しかし、人気の一方で開発者としてのプレッシャーは大きかったようで、多数の利用者に感謝する反面、ソフトウェアを公開する上での責任やフリーソフトのサポート継続について悩み、やがて「足かせのようにも」感じ始めたとつづっている。
なお、曽田氏は開発終了を発表したものの、「私自身まだ当分、現状のままのFFFTPを使い続けます」と宣言。ブログには開発終了を惜しむ声と共に、感謝の言葉が続々と寄せられている。