中日の人気マスコットキャラクター、ドアラの2軍降格が21日、決定した。8回表の相手チームの攻撃前、一塁側のファウルゾーンで行うバック宙の成功率が非常に芳しくないことを、球団が問題視。チームの士気にも影響するため、7月1日のウエスタン・リーグ広島戦(ナゴヤ)から2軍で再調整することになった。
マスコット界のスター街道を歩んできたドアラが、危機を迎えた。本拠地で行う恒例のパフォーマンスは、テレビ中継で必ず放送され、注目度は高い。球団でも今季からナゴヤDの大型スクリーンでバック宙の成功数と失敗数の表示を始めたが、交流戦終了時点まで22回挑戦して、成功はわずかに4度。成功数の倍以上の18回も失敗しており、ファンだけでなく現場の選手からも苦情が寄せられていた。球団関係者は「これまでは悪くても大体半分ぐらいは成功していた。こんなに悪い年はない。このままでは、企画の存続に関わる」と、2軍落ちを決めた理由を説明した。
現在、バック宙にひねりを加えた「後方抱え込み宙返り1回ひねり」という難度の高い技に挑戦しているが、球団側では今後もパフォーマンスの簡略化を考えておらず、ドアラ自身が2軍で下半身を徹底的に鍛え直し、はい上がるしかない。初の2軍落ちとなったドアラは「いい経験だと思ってしっかり調整したいと思います。何かしら得るものがあるのではないかと」と、なぜかやや上から目線でコメント。チームの勝率とバック宙の成功率が連動するというデータもあり、まずはドアラへのてこ入れでチームに奮起を促す。
◆ドアラ 国籍、出身地不明。年齢は「アルコールOK」歳。性別は男。1994年から中日のマスコットとしてデビュー。08年にPHP研究所から初の著書となる『ドアラのひみつ―かくさしゃかいにまけないよ』を出版し、12万部を売り上げた。その後も写真集やゲームソフト、CDデビューを果たすなどマルチに活躍。好きな芸人は高田純次。身長は「アジアの頂点センチ」。体重は「圧倒的な存在感キロ」。年俸は、食パンの現物支給。
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