近畿日本鉄道と阪急電鉄は11日、7~9月に電車の間引き運転を実施する方針を固めた。関西電力の15%程度の節電要請に応える。日中の運転本数を間引くだけでなく、運行する車両の連結本数も削減することにより、乗客への影響が大きい朝夕のラッシュ時は通常ダイヤを維持したい考えだ。
近畿日本鉄道は午前11時~午後4時、都市部の路線を中心に、日中の運転本数を数%から十数%間引く。車両の連結本数についても、10両編成を6両編成にするなど削減を図る。日中は満員になる路線が少ないため、混雑度が大きく上がる可能性は小さいとみている。また、奈良県など郊外の一部で1時間に2、3本程度運行する路線は通常ダイヤを維持する。通勤通学など、地域の足として支障がないよう配慮する。
一方、阪急電鉄は正午から午後3時を軸に間引き運転する方針。具体的な削減率は今後詰める。車両の連結本数も一定数減らす。
2社はこのほか、駅の照明の一部の消灯や冷房の調整などで、1~2%程度を節電する予定。週明けに関電から具体的な説明を受け、最終決定する。